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『うつくしい人』西加奈子著を読みました。

45ページまで読んだところでノックアウト。
涙がじわりとにじんできた。
滲んだだけで涙が頬をぬらすことはなかったが、確実に心のどこかが泣いていた。
古傷が疼いたのか、どうやら「小さなワタシ」は完全には消えていないようだ。

これは、カミングアウトだ。
他人に知られたくなかった自分のことをさらけ出すという告白。
なぜなら45ページまでにおこった出来事に共感するということは、他ならぬ私も、主人公である百合のような一面をもった人間だということを告白していることに他ならないからだ。
百合は強迫観念におそわれているように思えるし、被害妄想の気もあるかもしれない。
卑怯で優しい。

百合も姉も坂崎もマティアスも皆うつくしい。
「うつくしい人」がいるわけではなく、それぞれの人の中にそれぞれの美しさが在る。

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IMG_3286.jpg

西加奈子さんの「文庫版 あとがき」より、

>『うつくしい人』を、改めて読み返してみて、「随分面倒な精神状態にあったのやなこの作者」と思いました。それ私。
>「行間からにじみ出る」という表現が、あんまり分からないのだけど、なんていうか、選んでいる言葉言葉に、切羽つまった様子があって、書いた頃から結構な時間が経っているため、わずかでも読者の気持ちになって読めたけれど、やっぱり前半は、とても苦しいものでした。

読むのが苦しい人もいると思うが、そんな人にこそ響く小説だし、オススメの小説です(^∇^)ノ
私は心がくうっとなりながらも、心がくうっとなる自分が決してイヤではなかったし、
寧ろ、この小説に、心がくうっとなれる自分が好きだと感じました。




★【本差し上げます】のカテゴリーを、【本の紹介(ときどき本差し)】に変更しました。
「読書普及委員会」(※架空の団体です)のメンバーとしては、
基本、読み終えた本は興味を持ってくれた人に差し上げたいと考えております。
が、もう一度読みたいという場合もあり、カテゴリ名を変更した次第です。
本によっては、タイミングによっては、  
差し上げられないこともありますが、お貸しすることはできますので、
今まで通り、お気軽に声掛けくださいね\(^o^)/

・過去の【本の紹介(ときどき本差し)】











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1968年生まれ、大阪在住akemiが
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